23日の原油価格(終値)は低下2010/08/24 11:51

 23日のNYMEX/WTIは、需要先行きに対する不安、潤沢なガソリン在庫を主因として72セント安のバレル当り73.10ドルとなった。需要の盛り上がらなかったガソリン・シーズンの終焉を告げる低下だったと言えるかもしれない。なお、月変わりを考慮しない終値ベースでは36セントの低下とほんの僅かだ。

 昨晩は、NYMEX/WTIは74.32ドルだったから、それからは1.22ドルの下げとなる。ヨーロッパの株価の息切れ、そしてアメリカの株価低下が決定打となった。主役が奮わなかったのだから仕方がない。

 ガソリン市況の低迷はそれに尾鰭をつけたようなものだ。基本的に、株、為替の二大金融要因に左右されるおかしな状況が続いていることには変わりがない。まあ、ガソリン需要に対する懸念が止めにはなったのだろうが・・・

 しかし、それにしては、未だ70ドル台を保っているのだから驚きだ。この辺りが潮時と投機家達が引いたら、大変なことになる。まだまだ彼等はハリケーンシーズン、それにイランカードなどに固執しているのだろう・・・あるいはOPECに秋波を送るか?

 さて、どうなるか?みものだ。


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22日、夜の原油価格は急上昇2010/07/22 20:22

 午後8時頃、価格情報を覗いて驚いた。これと言って強気要因は無い筈なのに、原油価格は急上昇していたのだ。NYMEX/WTIは、61セント高のバレル当り77.17ドルと77ドル台となった。やれやれだ。

 東京株式市場は低迷していたが、ヨーロッパ株式が一斉に上昇したからだろう。原油価格もそれに連れた?ロンドンスズメが鳴き始めたのか?シティの投機家達はしたたかだ。

 アメリカ市場にどのような仕掛をするのか思案中だろうと思う。ハリケーンに対する懸念も出した。メキシコ湾岸で大事故を起こしたBPは今や大変な苦境にある。ロンドンとしては必死で建て直しを図ることだろう。

 大英帝国の象徴だったBPをやすやすと他の石油会社の支配下に置く分けには行かない。英国の威信が掛かっているとも言える。そのパフォーマンスに対する反省などない。ユニオンジャックは至高なのだ。

 さて、それも含めてロンドンすずめがどう動くか?注目だ。シティのバンカー達の沽券に係わることでもある。原油価格暴落などとなったら、そんな彼等でもどうしようもないことになる。その意味でも必死だろう。くわばら、くわばら。


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19日、週明けの原油価格は下落2010/04/19 10:27

 週明けとは言ってもいつものことだが、アジアのことだ。ロンドンは未だに午前1時過ぎ、ニューヨークは昨日の午後9時過ぎだ。ということで、今は現下の需給のファンダメンタルズが効きにくい状況だ。

 先週末の欧米を引き摺っての動きとならざるを得ない。後はこの二年間原油市場を支配してきた株と為替の動きだ。

 そのアジアでは株安、ドルがほぼ横ばいだから、原油価格は下落を続けた。株式市場が開く前は少し元気で価格上昇気味だったが、これで一気にだれた。

 NYMEX/WTIが1.05ドル安のバレル当り82.19ドルだった。それでも80ドル台という馬鹿高さが続く。これより質の悪い北海ブレントが85.22ドルという異常さだ。ロンドンの抜け穴、魑魅魍魎には困ったものだ。


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灼熱の国サウジアラビア2009/08/21 11:51

サウジの猛暑は日本とは比較にならない。小説「月の欠片」には「灼熱の国」という章があるが、まさに全てを焼き尽くす熱さだ。しかし、沙漠の民は、ずっとそれに耐えてきた。

 誰も、日照りの中でそれに耐えることは出来ないが、幸い湿度が殆どゼロだから、日陰に入ればなんとか過せる。

 そのサウジでは、今、豚インフルが猛威を奮っている。WHO(世界保健機構)は、新型インフルと言っているが、サウジのメディアはswine fluという言葉を相変わらず使っている。

 昨日のサウジ保健省の発表では、また、二人死んだ。一人は40歳のサウジ人男性、もう一人は26歳のサウジ人女性だった。いずれも慢性疾患に苦しんでいたものだったということだが、これで死者の合計は16人になった。

 このうち、13人がサウジ人だ。年齢層は10歳~36歳と若い。病院に来た罹患者数も2000人に達したという。もともとは休みで帰国中に罹患したフィリピン女性が持ち込んだと毎度のように報じられているが、国際空港で発見されたケースもある。

 ひどいのは、スリランカ人のビジネスマンがホテルで客死したケースだ。彼を受け入れる病院が無かったことが死亡に繋がったということだからかわいそうだ。

 しかし、このような広がりは決して冒頭に書いた熱さのせいではないだろう。むしろ、湿度ゼロパーセントだからビールスは死滅してしまうかもしれない。

 今、サウジは完全空調だから、どこに行っても寒いくらいクーラーが効いている。この方が蔓延の一因となっている可能性が高いのではないか。

 それから、前にも書いたが、サウジ政府が頭を痛めているのは、巡礼者の受け入れ問題だ。そろそろサウジの宗教指導者達が、ラマダン(断食月)入りを宣言する。

 彼等が新月を観察すれば、即ラマダン入りとなる。昨日は、観察できなかったようだが、今日にも観察出来るのではないかと推測されている。

 ただ、サウジ最高裁は、既に土曜日がラマダン初日になるだろうとの声明を発表したとのことだから、土曜日からラマダン入りだろう。

 ラマダンは聖なる月で、いろいろと問題のある月でもある。テロが盛んな時にはこの月にはテロが活発化すると言われたものだ。

 それから、聖なる月だから、既に書いた通り、巡礼をしようとするものが増える。これを本格的巡礼ハッジに対しウムラー(小巡礼)という。そんなことで世界各地からモスレムがやって来る。

 豚インフルに罹患したものも知らずに来る可能性もある。とにかく、巡礼は一大事だから、多少、体調が悪くてもやってきてしまう。

 そんなことで、目下、サウジはてんやわんやだ。

 小説中のイブラヒムも、ラマダンが近いので先物取引を手控えてのんびりしているが、ここのところの原油価格高騰を見てむずむずとして来ているのではないだろうか?



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小説「月の欠片」に思う2009/08/13 23:13

 この間、7月28日、29日、そして8月5日に行なわれたアメリカCFTC(商品先物取引委員会)のヒアリングの資料を見ていると、面白い。面白いというと不謹慎かもしれないが、様々な専門家がそれぞれの立場から主張しているのを聞くと興味深いものがある。

 あるものは、昨年の原油価格高騰は、投機の為せる業ではないと言ってみたり、あるものは完全に投機のせいだと言っている。それぞれの立場はあるもんだとつくづく感じいっている。

 学者は、自分の分析が正しいと感じたら譲らない。正当性があると主張する。あるいは間違っているかもしれないという自身の無さなど全くないかそれを全く見せない。徹頭徹尾自説を曲げることはない。立派といえば立派だが、時にはそれで物事の真理を見失うこともあるかもしれない。

 頑固者と言えばこれほどの頑固者はない。昨年言ったことを正当化しようとする意欲には凄まじいものがある。小説を書いていると、知らず知らずの内に、そんな人になってしまっている自分を発見することもある。

 ただ、小説の場合には、ヒアリングのように実際の規制に直接影響を及ぼすわけではないから、罪はない。主人公は、主人公の信念で動く、あるいはそれは間違っているかもしれない。それを受け入れるかどうかは、読み手による。

 イブラヒムのような投機家、旧大投資銀行のファンドマネジャー、サイモンは先物で大儲けをするが、微妙に両者の間には考え方の差がある。植木は、石油価格は需給のファンダメンタルズを主因として決まるべきであると思っている。

 植木は、今の石油市場は行き過ぎ投機で歪められていると考えている。いずれ、需給のファンダメンタルズで適正な水準に価格が落ち着き安定することを夢見ているのだ。

 オサマ大統領及び民主党政権は、昨年の原油価格暴騰は行き過ぎ投機によるものであり、規制によりそれを是正しようと考えている。

 ストーリーは、こちらの考え方を核に進んで行く。それが世界経済、社会福祉に望ましいという哲学のもとに・・・

 勿論、そうではないとするものもいることだろう。昨年の価格暴騰、そして今年の前半の価格高騰は投機の行き過ぎのせいではないとする考えの者達だ。それぞれがそれぞれの見方、考え方があるものだ。

 その良し悪しは、暫く経ってから、判断されるのかもしれない。かっこよく言えば歴史がそれを決めることになるのだろう。それでも、書き手の信念が変わることはない(笑い)。


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このブログについて

石油価格は需給のファンダメンタルズから遊離し、異常な水準にまで上昇してしまった。
一刻も早く正常に戻ることを願いつつ、その異常な原油価格動向を書き止めることにした。

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