31日の原油価格(終値)は暴騰、1日も未だ高い2011/04/01 16:31

 31日のNYMEX/WTIは、寝際の騰勢がそのまま続き、2.45ドル高のバレル当り106.72ドルとなった。ドル安もあったが、リビア情勢の供給に与える不安が嵩じたことが最大の要因だ。

 その後も騰勢が続き、一時は107ドル台半ばまで上がった。ひどいものだ。まさに投機が踊り始めた。今も106.94ドルと高いままだ。

 不需要期には通常、石油需要量が一日当り200万バレルは少なくなる筈だし、更にサウジを初めとする増産余力があると言っても始まらない。投機による高騰とはそんなものなのだろう。とにかく騰勢は止まらない。

 ブレントの昨日の終値は117.36ドルとなった。ひどいもんだ。120ドルは目の前だ。昨日も書いたが、「いつか来た道、狂乱価格の再登場」だ。このブログのタイトル「原油価格暴騰」の通りになって来た。

 2008年にはアメリカでの「投機の行き過ぎ」そしてアメリカの影響力の及ばない「ロンドンの抜け穴」が問題視されたが、2008年から2009年の初めにかけて原油価格が暴落したことからそれが忘れ去られてしまった。

 そんな時も、このブログではその問題意識を掲げ、さらに2009年、2010年、そして2011年と「原油が余っていたのに投機を中心としてどんどんと原油価格が上昇した」経緯を具に書いて警告を発し続けて来た。

 しかし、その間、何も対策がとられず、今日の事態を招いてしまった。誠に残念なことだ。加えて、日本の平成大地震とそれに続く原発事故で石油危機が秒読みに入った様相だ。一体、どうしてくれるのだと言っても遅い。

 原発事故に関しても、大分前から広瀬隆、大前研一などが警告を発していたが、誰も聞く耳を持たなかったという。その他にも多くの警鐘があったようだ。政策判断者、経営責任者がそれを知っていて何もしなかったとすれば大問題だ。万死に値するのではないか?

 それが歴史だなどとなってしまっては、人類滅亡もありえる。直ちに世界の叡智を結集して、不当、不公正を封じるべきではないか?そうしなければ、持続的成長など有り得ないと思うが・・・

 これもぼやきで終わるのかと思うと空しい。というか口惜しい。世界のリーダーの中に、世界経済、世界の消費者の福祉を考えるような人はいないのか?カダフィ問題など迅速に解決して欲しいものだ。


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週末の原油価格も暴騰2011/04/02 15:54

 4月1日のNYMEX/WTIは、31日の騰勢がそのまま続き、1.22ドル高のバレル当り107.94ドルとなった。混沌としているリビア情勢、それに一昨年、昨年と市場を支配した株高、ドル安の二大金融要因が主因だった。

 ブレントは1.34ドル高の118.70ドルだ。ひどいものだ。投機が踊る世界となった。こんなことでは石油に対する信頼を無くしてしまう。世界が原発に対して身を引き始めているというのに、これでは石油に素直には入れない。

 原油価格の安定、安定した石油供給というイメージを今こそ定着させなくてはいけないのに、環境には良いとは言えないが、安価な石炭、環境により優しい天然ガスに魅力を感じてしまうのではないか?

 主要国のリーダーは、エネルギー確保、供給安全保障をじっくりと考えなければならない。それの欠けたエネルギー政策など政策にはならない。もっとも、何の絵も描けない状態は最悪だが・・・

 米国はまだ青写真があるから良い。日本は政争に明け暮れている内に大震災に見舞われ青写真を描く時間も無かった。情けない。そんな状態では原発問題に真剣に取り組むことも出来ないのではないか?

 また付け焼刃で望めば、日本国内からだけではなく、世界からも批判を受けることは間違いの無いことだ。今は、一国のエネルギー政策は世界に係わって来る時代だ。しっかりしなければ、いけない。


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週明けの原油価格も異様な高さ2011/04/04 13:18

 週明けの原油価格とは言っても、いつものことだが、未だアジアのことだ。ロンドンは未だ午前5時過ぎ、ニューヨークに至っては週が明けたばかりだ。

 アジアの場合には基本的に世界の石油需給に連動したと言うよりもテクニカルチャート、株、為替などの金融要因で動く。まあ、それは世界的潮流かもしれないが、よりそれが強いことは明らかだ。

 そんなことだが、NYMEX/WTIは、当初先週末1日の騰勢がそのまま続き、80セント高のバレル当り108.74ドルまで上昇した。しかし、その後はジリジリと下げ、今は49セント高の108.43ドルになった。

 ブレントは119.01ドルだ。一時は120ドル近くまで上昇した。ひどいものだ。ますます投機が踊る世界となった。石油は政情不安な地域での生産量が多いこと、価格が不安定なことが主要国をして石油代替へと走らせた。

 それが正しいか、じっくりと考えて見直しするべきではないかという議論はさておいて、もう一度石油、そのものへの理解を深めるべきではないか?

 少なくとも、世界経済、日本経済、維持可能な成長という哲学の下、エネルギーのベストミックスという言葉を今一度じっくりと考え直すべき時だろう。


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4日、夜の原油価格は低下気味2011/04/04 23:00

 午後11時前のNYMEX/WTIは、その後もじりじりと下げ、終に、13セント安のバレル当り107.81ドルになっていた。しかし、今は、107.58まで下げた後、上昇に転じている。

 ブレントはお構い無しに上げて119.62ドルとなっている。投機筋は120ドルを目指して上げて来ている。ひどいものだ。ますます投機が踊る世界となった。おっと、もう一度覗いたら、WTIも107.94ドルを超えた。

 投機筋は必死だ。おっとっと、また、低下して107.87ドルになった。僅かな時間で大きく動いている。ブレントは119.66ドルと更に上げた。これでは逆値差が開くばかりだ。

 ところで、この石油とアラブをテーマにしたちょっとマニアックなブログがさっき17万ヒットを超えた。嬉しい。来てくれた人にありがとうと言いたい。ぜひこれからもよろしく!


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4日の原油価格(終値)は引き続き暴騰、しかしその後は僅か低下2011/04/05 17:04

 4日のNYMEX/WTIは、日本時間の昨夜、107.58まで下げたものの、その後上昇に転じ、その勢いが続いた。株式市場は、ヨーロッパではパリで下げたが、ロンドン、フランクフルトが上げた。

 アメリカでは、S&Pが下げたが、ダウが上げた。そして、ドルは対ユーロで下げた。昨年、一昨年と市場を引っ張った株高、ドル安についてはそんな状況で、アメリカの経済指標もそこそこだったから、まあ、強気要因だろう。

 しかし、なんと言っても、リビア情勢が強気要因のままだ。カダフィが意外に頑張っている。一部専門家はカダフィの力は、思ったより強大だと当初から言っていたが、そんな感じなのだろう。

 ただ、今回もベネズエラのチャベスのようにクーデターから蘇るかどうかは予断を許さない。むしろ、反カダフィ勢力をリビアの代表と決めた国が増えつつある。独裁政権末期という感が強い。

 そんなことで、ブレントはお構い無しに上げて121.06ドルとなった。終に投機筋は目指していた120ドルを達成し、それを超えた。かくて、ますます投機が踊る世界となったが、これが維持可能な水準かどうかは?だ。

 その後、WTI、ブレントともに僅か低下したが、未だに、それぞれ108ドル台、120ドル台と異様に高い。昨年、一昨年と原油が余っていたのに、高騰していたのが響いている。

 それが無くて、せいぜい60ドル程度に止まっていたら、今回の中東アフリカ地域における一連の動乱でより高くはなっていたとは思われるものの、今頃、より穏当な水準で落ち着いていたことだろう。


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このブログについて

石油価格は需給のファンダメンタルズから遊離し、異常な水準にまで上昇してしまった。
一刻も早く正常に戻ることを願いつつ、その異常な原油価格動向を書き止めることにした。

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